カナダドル(CAD)の特徴

「加ドル(カナダ)ドルは、安定しているが、他の先進国に比べ金利が低く、投資対象としての魅力が少し低い通貨」

 

>直近5年の「加ドル/円」レート推移(Google financeより)
加ドルと円のレート推移

 

 カナダは地下資源(金、原油など)に恵まれており、これが経済成長の原動力となっています。またそれだけでなく、日米の自動車メーカーの生産工場やソフトウエア会社もたくさんあり、非常に柔軟性のある経済基盤をもっています。加えて、隣に世界最大の輸入国家アメリカがいることもあり、輸出がとても盛んです。その結果、経常収支も黒字で安定し、たえずおカネが国内に入ってきています。

 

 以上のことからもうかがえるように、カナダの財政状態は非常に健全で先進諸国のなかでも一番良い国とされています。しかし、それだけに金利を引き上げて債券を買ってもらう必要性がないので、金利はそれほど高くありません。ゆえに、現在加ドルは売られやすい状態になっているとも言えます。

 

 加ドル取引をする際は、カナダ最大の輸出国であり、外貨投資の世界基準であるアメリカの景気と金利に注目していただくと、より計画的な取引を行うことができるかと思います☆

Originally posted 2019-08-12 15:23:13.

ニュージーランドドル(NZD)の特徴

 「NZドル(ニュージーランドドル-NZD)は、今は金利が高くて海外から有力な投資先として見られている通貨」

>直近5年の「NZドル/円」レート推移(Google financeより)
nzドル-円のレート推移

 ニュージーランドの財政事情としましては、ここ数年にわたり多額の経常収支赤字が発生しており、おカネがどんどん国外へ流れています。ここだけを見れば、はっきりNZドルになるカタチとなっています。

 しかし、今のニュージーランドは比較的政治や経済が安定し、かつ高金利という条件がかさなっていることもあり、海外から有力な投資先と見られています。その結果、経常収支赤字を上回るお金が入ってきており、最近はNZドル高となっています。(2008年現在)

 貿易収支に関しましては、近年のNZドル高が影響し、輸出品の売れ行きが悪化しています。政府はこれ以上のNZドル高は、輸出業者に大きな被害を与えると見ており、すでに金利を引き下げる意思を発表しています。

 NZドル取引をする際は、今後の政府の金利政策に注目していただくと、より計画的な取引を行うことができるかと思います☆ 

Originally posted 2019-08-12 15:22:36.

オーストラリアドル(AUD)の特徴

 「豪ドル(オーストラリアドル-AUD)は、金利が高く、値動きが金や原油の価格に連動しやすい通貨

 

>直近5年の「豪ドル/円」レート推移(Google financeより)
豪ドルと円のレート推移

 

 オーストラリアは鉱物資源(金・原油・鉄鉱石・石炭・天然ガスなど)に恵まれています。金や原油などの商品価格は先物市場によって決定されます。先物市場ではヘッジファンドや機関投資家たちが短期的に売買をして利益を得ようとしています。

 ゆえに、ときに商品価格は急激に上がったり、下がったりします。商品の価格が上がれば、それを売っている側は儲かります。たとえば、金を鉱山から 掘り出す作業にかかる費用は商品価格が上がろうが、下がろうが変わりありません。ということは、金の価格が上がれば、そこから一定の費用を引いた残りの儲 けが多くなるというわけです。

 

 このことからも豪ドルは金や原油の価格に連動しやすい(金や原油の価格が上がれば豪ドルも高くなり、逆に金や原油の価格が下がれば豪ドルも安くなる)傾向にあります。なので、豪ドルを売買する際はオーストラリア国内の経済状況だけでなく、今後の原油価格の変動も参考にしていただけると良いかと思います☆

Originally posted 2019-08-12 15:21:55.

ポンド(GBP)の特徴

ポンドは、金利は高いけど、値動きが予測しづらい通貨

>直近5年の「英ポンド/円」レート推移(Google financeより)
ポンド-円のレート推移

 英ポンド(イギリスポンド-GBP)は世界大戦前まで基軸通貨にもされていたほど力をもっていました。しかし、戦後の不況と米国の爆発的な成長に押され、そのポジションは奪われてしまいました。

 といっても英国経済自体は至って順調に推移しています(参考:世界の名目GDP推移)。一時は「経済が後退してしまうのでは?」と危ぶまれたこともありました。しかし、あえてユーロに参加せずに独自の金融・通貨政策を効果的におこなった結果、経済の後退を防ぐことに成功しました。

 ただ、米国経済やユーロ経済に比べると、英国経済の情報に触れる機会は少なく、為替変動を予測するのが少し難しいかと思われます。

 今後は、英ポンドが「ユーロへ統合されるかされないか」に注目です。統合されるようであれば、「ユーロが基軸通貨となる」というのも少し現実味を帯びてきそうです☆

Originally posted 2019-08-12 15:19:14.

ユーロ(EUR)の特徴

ユーロは、将来世界No.1になるかもしれない通貨

 

>近年の「ユーロ/円」レート推移(GoogleFinanceより)
ユーロのチャート

(↑2009年頃から、円高ユーロ安の傾向になっています)

 

 ユーロ(EUR)という通貨は、1999年1月1日に欧州12ヶ国(EU、欧州連合)の通貨を統合したことで誕生しました。主なユーロ使用国は、ドイツ・フランス・イタリア・スペイン・オランダ・ベルギー(GDP規模順)などです(ヨーロッパでドイツに次ぐGDP規模をもっているイギリスはEUに加盟せず、独自通貨のポンドを維持しています)。

 

 ユーロと他の通貨の決定的な違いは、「複数国がひとつの通貨の価値を支えている」ことです。ユーロ使用国を単体で見た場合、その力は米国にはるか及びません。しかし、複数国が協力することで、その力は米国に匹敵するものとなります。単純に経済規模だけを考えるなら、すでに米国をしのいでいます。

 

 だからといって、「世界の基軸通貨が『アメリカドル』に変わって『ユーロ』になるのか?」と言うと、ことはそう単純ではありません。基軸通貨は何が起きたとしても価値が安定していて、いつでも取引できるものでなければなりません。つまり、基軸通貨国は経済力だけでなく金融市場の基盤もしっかりしていることが求められるのです。

 

 ユーロはその規模こそ大きいですが、1999年に誕生してまだ間もなく、さらに「複数国家でひとつの通貨を支える」という世界史上初の挑戦をしている最中であり、まだまだその基盤は安定しているとは言えません。今現在は全体が好況でさほど注目されていませんが、そうでなくなったときに金融政策や通貨政策がきちんと機能するかは、実際にそのときになってみないとわかりません。

 

 この先何度かユーロの価値が揺らぐことがあるかもしれません。しかし、最終的にユーロが米ドルをしのぎ、世界No.1の通貨になる可能性は大いにあると思います。

 

 追記:2010年、ギリシャ財政が不安定さが表面化し、ユーロの価値を揺るがしています。現在はギリシャやイタリアの財政を、他のユーロ加盟国が支援している状態です。

Originally posted 2019-08-12 15:18:28.

アメリカドル(USD)の特徴

アメリカドルは、世界No.1の通貨

 

>直近5年の「米ドル/円」レート推移(Google financeより)
直近の「米ドル/円」レート推移

 

 米ドル>(アメリカドル-USD)は今のところ、世界中の貿易や投資取引でおカネのやりとりが必要になった際に、共通通貨(基軸通貨)として用いられる通貨です。

 

 たとえば、日本で作られた自動車を米国の自動車販売会社が買いたい場合、おカネのやりとりは米ドルで行われます。米ドルを受け取った日本の自動車会社は、円ドルの為替レートに応じて米ドルを円に交換します。こうしてあらかじめ取引をするときの通貨を決めておくことによって、違う通貨を扱う国同士でもスムーズに取引ができるようになります。

 

 なぜ米ドルが基軸通貨になっているかと言うと、それは米国が世界でダントツNo.1の「軍事力・経済力・金融市場のもと」を持っているからです。つまり、米国以外の国は「自国の通貨は、もしかしたら戦争を仕掛けられたり、経済危機が発生したりして価値を失ってしまうかもしれないけど、米ドルに関してはその心配はない」と、世界的にはそう認識されているのです。それもそのはず、なんと米国の経済規模は世界No.2である日本の約3倍と、圧倒的な強さを誇っているのです(2005年国内総生産(GDP)、統計局 より)。

 

 2001年9月11日の「同時多発テロ」や2007年の「サブプライムローンショック」、また「ユーロの台頭」などにより、かつての絶対的な地位は失われつつありますが、それでもまだまだ米ドルは世界No.1の通貨なのです。よって、外貨投資をするなら、まず「米ドル」を基準に考えるようにしていただくのが良いかと思います。

Originally posted 2019-08-12 15:17:47.

通貨と金利の関係を知る

<金利が上がる国は通貨も高くなりやすい>

今回は前回の経済と通貨の関係に続いて、「金利と通貨の関係」を説明していきたいと思います。

金利が上がるとき

 これからその国の金利が上がるなら、その国の通貨に換えたい人が多くなりやすいと思われます。

 なぜなら、世界中の投資家がその上乗せされる金利を得ようと、その国の銀行にお金を預けたり(外貨預金(リンク))、債券(外貨MMF(リンク))を買おうとすると考えられるからです。あるいは、FX(外国為替証拠金取引(リンク))で上乗せされる金利を得ようとするかもしれません。

 「外貨預金」「外貨MMF」「外国為替証拠金取引」についてはこのあと詳しく説明していきますので、今は読み流していただいても問題ありません。

 

 たとえば、もしこれからアメリカの金利が上がるなら、投資家はまず持っている通貨をドルに換えるのではないでしょうか(ドル買い)。そして、上乗せされる金利を得ようとアメリカの銀行にお金を預けたり債券を買おうとするのではなないでしょうか。

為替レート

例)1ドル=100円のときにアメリカの金利が上がる場合

→「円をドルに交換したい人」が多くなる
→円(ドル) (例、1ドル=110円

 

金利が下がるとき

 今回は上がるときの反対です。もしこれからアメリカの金利が下がるなら、世界中の投資家はアメリカの銀行にお金を預けたり、債券を持つことを控えようとするのではないでしょうか(もらえるお金が少なくなるので)。そして、ドルをアメリカよりも金利の高い国の通貨に換えようとするのではないでしょうか(ドル売り)。

例)1ドル=100円のときにアメリカの金利が下がる場合

→「ドルを円に交換したい人」が多くなる
→円(ドル) (例、1ドル=90円

Originally posted 2019-08-12 15:16:55.

通貨と経済の関係を知る

<経済が伸びる国は通貨も高くなりやすい>

 さて、前回の為替レートを知るで「その通貨に換えたい人が多くなればなるほど、その通貨の価値は高くなる」と説明しました。

為替レート

「円をドルに換えたい人」が多い場合 (「ドルを円に換えたい人」より)
円の価値が低くなる
(ドルになる 

 

 ですが、そもそも「通貨を換えたくなる」時というのはいったいどういう時なのでしょうか。おそらくみなさんがパッと思いつくのは「海外旅行に出かける時」や「貿易をする時」ではないでしょうか。ですが、実はそういったやりとりのために通貨を換えている人たちは全体の10%程しかいないのです。

 

 では残りの90%の人たちはいったい何のために通貨を換えているのでしょうか。それでは、これからその残り90%の部分をわかりやすく説明していきたいと思います。

 

 通貨を換えたくなるときの残り90%は大きく分けて2つあります。ひとつは「経済が良くなるとき、悪くなるとき」。もうひとつは「金利が上がるとき、下がるとき」です。

 では、それぞれの理由をくわしく見ていきましょう。まずは「経済が良くなるとき、悪くなるとき」からです。

「経済」が良くなるとき

 これからその国の経済(会社や不動産など)が良くなるなら、その国の通貨に換えたい人が多くなると思われます。なぜなら、世界中の投資家が値上がり益を期待してその国の株や不動産を買おうとすると考えられるからです。

 たとえば、もしこれから日本の経済が良くなるとしたら、投資家はまず持っている通貨を円に換えするのではないでしょうか(円買い)。そして換えた円で日本の株や不動産を買おうとするのではないでしょうか。

為替レート

例)1ドル=100円のときに日本の経済が良くなると予想される場合

→「ドルを円に換えたい人」が多くなる
→円(ドル) (例、1ドル=90円

「経済」が悪くなるとき

 今回は良くなるときの反対です。もしこれから日本の経済が悪くなるなら、世界中の投資家は値下がり損を避けるために日本の株や不動産を持つことを控えようとするのではないでしょうか。そして、円をこれから値上がり益が期待できそうな会社や不動産を持っている他の国の通貨に換えようとするのではないでしょうか(円売り)。

為替レート

例)1ドル=100円のときに日本の経済が悪くなると予想される場合

→「円をドルに換えたい人」が多くなる
→円(ドル) (例、1ドル=110円

Originally posted 2019-08-12 15:16:16.

為替レートを知る

<為替レートはりんごの値段と考え方が同じ>

 「為替レート」とは、ある通貨を別の通貨(“円”を“ドル”など)に換えるときに目安とする割り合いのことです。

 たとえば、ニュースなどで「1ドル100円、100円/ドル」と表示されているなら、その時点では100円を払って1ドルを受け取ることができます(円売りドル買い)。また、1ドルを払って100円を受け取ることができます(円買いドル売り)。

為替レート

 それはそうと、そもそもこの為替レートはどのようにして決まるのでしょうか。それでは、そのしくみをこれから説明していきたいと思います。

 

 円とドルの為替レートは「円をドルに換えたい人」と「ドルを円に換えたい人」の多い少ない(バランス)で決まります

為替レート

 

 たとえば、りんごがたった1個だけしかなかったとします。りんごの値段は決まってなく、1番高く買ってくれる人に渡すことにします。どうしてもりんごが欲しい人は100円、200円と値段が上がっていっても「買いたい」と言います。300円、400円、…その値段で欲しい人が1人になるまでどんどん値段は上がっていきます。

 しかし、もしりんごがたくさんあり、それらを全部売らなければならないとしたらどうでしょう? 試しにりんご1個を500円で売ってみましょう。…売ってみた結果、りんごを500円で買って食べた人は、売らなければならないりんごの数よりぜんぜん少なかったです。このままではりんごが残ってしまうので、りんごを全部売るために値段を下げることにします。300円、100円、…りんごが全部売れるまでどんどん値段を下げていきます。

 

 このように、欲しいモノに対して欲しい人が多ければ多いほどモノの値段は上がっていきます。円とドルの為替レートもこれと同じです。その関係をわかりやすく表すとこうなります。

 

(基準は1ドル=100円とします)

為替レート

「円をドルに換えたい人」が多い場合 (「ドルを円に換えたい人」より)
 →円の価値が低くなる
 =(ドルになる (例、1ドル=110円

 

為替レート

「円をドルに換えたい人」が少ない場合 (「ドルを円に換えたい人」より)
  →円の価値が高くなる
 =円(ドル)になる (例、1ドル=90円

Originally posted 2019-08-12 15:15:38.

外国為替市場を知る

<外国為替市場の今>

 「外国為替市場」とは”円”を”ドル”に、”ドル”を”円”に換える作業が行われる場のことです。日本時間の月曜7:00~土曜日7:00まで開いています。

 もちろん交換できるのは日本の”円”とアメリカの”ドル”だけではありません。あとで個別に説明するヨーロッパの”ユーロ(リンク)”やイギリスの”ポンド(リンク)”など他の通貨とも交換することができます。

 「市場」と聞くと、なんとなくどこか大きなビルのフロアでたくさんの人が集まって通貨のやりとりをしているように思いますが、実はそのような所はありません。

 通貨のやりとりは主に銀行と銀行の間で通信システムを使って行われています。ですので、とくにどこかに集まって直接やりとりをする必要もないのです。

(外国為替市場のイメージ図)
準備中です。

 

 ここからは外国為替市場(銀行など)がどのようなときに利用されているのかを具体例を用いてわかりやすく説明していきたいと思います。

 少しとうとつですが、私はたった今アメリカに行ってりんごを1個売ってきました。アメリカなので支払いは”ドル”で行われました(アメリカでモノを売り買いする場合、お金のやりとりは”ドル”で行われます)。

 こうしてりんご1個と引き換えに私は”ドル”を受け取ったのですが、このまま”ドル”を持っていてもこっち(日本)では何も買えません(日本でモノを売り買いする場合、お金のやりとりは”円”で行われます)。そこで私はさっそく”ドル”を”円”に換えるために今から銀行に行くことにしました♪

 

 このように外国為替市場はもともと国と国の間で自動車やテレビなど実体のあるモノの売り買いをスムーズに行うために作られました。もちろん今でもそのためのやりとりがたくさん行われています。

 ですが、現在は自動車やテレビなど実体のあるモノでなく、株や債券といった実体のないモノの売り買いを行うために利用されることがだんぜん多くなりました(詳しくは後で説明します。ですのでここは読み流していただいても問題ありません)。

 1980年代あたりまでは90%が「テレビや自動車」、10%が「株や債券」の売り買いを行うために利用されてきました。しかし、現在はそれが逆転して90%が「株や債券」、10%が「テレビや自動車」の売り買いを行うために利用されているのです。

外国為替市場

 

☆今は株などの取引が外国為替市場に大きな影響を与えています

 

Originally posted 2019-08-12 15:14:59.